2021年3月のダイヤ改正で、房総各線には結構変化がありました。
今回はそれに伴う動きを、【車両編】と【運用編】に分けてまとめます。
なお個人の見解とか含まれるのでそこのところは✋
まずE131系の経緯を
2020年の春、コロナ騒ぎが始まってマスクが品薄になり整理券配って並んでた頃、某労働組合から『ワンマン運転用新型車両について提案を受ける!』という感じの題目で、ワンマン運転化とそのための新車についての詳しい資料が出現。
それまでにもこれらの噂話は流れていましたが、ここでほぼ確実となりました。
そして2020年5月頃正式に発表されました。
この2つの資料から
- 新型車両『E131系』を2両12編成投入
- 4ドアでボックスシートは1両に2箇所
- 運用区間は内房線君津〜安房鴨川、外房線上総一ノ宮〜安房鴨川、鹿島線
- 新型車両は千葉近郊では運用しない
- ワンマン運転といっても車内で運賃収受は行わない
と判明。7月には現車が出てきました。早いな
第一陣の到着を新習志野に見に行きました。カッコいいし綺麗だし千葉近郊にも入れてくれと思った反面、お古とはいえ"通勤型"から2両の"地方向け電車"になるという寂しさを感じたのを覚えています。
性能確認試験(外房線 大網〜永田にて)
外房線蘇我〜上総一ノ宮間ではもう見られないとは。なんとなくそんな気はしていましたが。
夏にR01編成を用いて、外房線誉田〜上総一ノ宮での走り込みや中央線で勾配ブレーキの試験など車両性能の確認試験を行った後、他の編成も合わせて秋頃から数ヶ月の乗務員訓練を経て2021年3月13日のダイヤ改正でめでたくデビュー。
209系の運用のうち、内房線・外房線(木更津〜安房鴨川〜上総一ノ宮)のほとんどと、鹿島線の全運用がE131系となり、2両でのワンマン運転となりました(一部除く)
ちなみに11編成目はダイヤ改正直前に、12編成目はダイヤ改正後に幕張に到着という、なかなかギリギリなスケジュールでした。
前置きが長くなってしまいましたが…
ここからは本題の209系のおはなし
E131系の投入により、209系も一部余剰が出ることが予想されていました。
それが何なのか気になるところですが、解いていく手がかりに『ホームドア機器』がありました。
成田空港の2駅にホームドアが設置されることになり、8両で乗り入れることのある幕張区の209系4両編成には『ホームドア対応機器』が順次取り付けられました。(一部台座だけの準備工事もあり)
空港に入らない6両編成には取り付けられていませんでしたが、2020年10月頃検査から出てきたC605編成(6両)に機器が取り付けられ、自分の中で疑問に。
その後も同じく検査出た直後のC613編成にも取り付けられ、これは空港6両復活か?と思われていました。(6両の空港乗り入れは211系運用を引き継ぐ形で存在していたものの、いつの間に消えていました)
しかし
- 他編成への取り付けが全く進んでいないこと
- C613編成の後に検査から出てきたC608編成には取り付けられなかったこと
- 空港のホームドアを見に行ったところ209系の6両を対応させるには追加工事が必要になりそうなこと(≒非現実的?)
から、別の要因な気がしていました。
同じ頃、某労組資料で"ダイヤ改正で内房外房は8両を基本とし、6両・10両を削減する"という話が出てきました。
ということは8両を増やすために6両を4両にするのでは?🤔🤔
6両の一部にホームドア機器が取り付けられたのは、4両にするため…??
この時機器が取り付けられていたのはC605,613のほか、2月頃しれっと設置されたC611,614,616の5本でした。
ダイヤ改正2週間ほど前に外房線・内房線での両数変更のお知らせが掲示されました。
改正後の両数に対応するため前日だけの変更以外に、数日間にわたる10両→8両化などもあり、6両運用が4両運用に変わることを示していました。
また2月頃に検査から出てきたC620編成をよく見ると4,5号車のクーラーが明らかに他より汚い(≒検査を通さず潰す気満々)など、6両の4両化が現実的になりつつありました。
そして3月初旬、C620編成を皮切りに6両の4両化が始まりました。(C620はこの時ホームドア機器を取り付け)
大掛かりな改造をするわけでもなく、ただトイレのないモハユニット(4,5号車)を編成から外し6号車の表記を4号車に変更、6両では停止扱いとしている2号車のコンプレッサを復活させる程度であるからか、作業は工場ではなく幕張区で行われました。
C614編成以外はダイヤ改正前に4両化され、C614編成は改正後も数日走った後4両化。
2021.03.19 "マリC614編成"ラストラン 千葉にて
このC614編成は京浜東北線209系のラストランを務めたウラ52編成。2回目のラストランは大荒れの前回と異なり、一人でお見送り…
このモハユニット、もう客を乗せることなく廃車解体って感じしないものですね
結局6編成が4両化。
《編成番号の変更》
C605→C443
C611→C444
C613→C445
C614→C446
C616→C447
C620→C448
抜かれたモハユニットはパンタグラフのスリ板と避雷器を撤去の上、複数繋げて下り快速線から見えるところに留置。
パンタ周りの措置が長野に廃車回送されるE217系と同じため、こちらも長野送りでしょう。
そして、動きはこれだけではありません。
某雑誌に「幕張区の209系は40〜50両淘汰」との記述がありました。
6→4両化で浮いた2両×6編成=12両を引くと28〜38両、つまり6両だと5,6編成、4両だと7〜9編成となります。
今回の改正では内房線・外房線の8両が増える(=4両編成の必要数が増える)ことから、6両が潰されることに。
どの編成が対象なのでしょうか。
ここ最近、C618編成が4両化で余剰となったモハユニットを挟み貫通10両を組んでるようで…廃車対象の一つと思われます。
幕張区にEF64を呼び連結訓練をしているようですが、C618編成のパンタグラフはスリ板を外しておらずまだ使える状態であるなど、まだまだ動きが気になるところです。
2021.02.09 E257系マリNB-09編成AT配給 新習志野にて
2020年度はE257が5本幕張区を去りました。2021年度は209系が帰らぬ旅に…?
房総209は出揃ってから約10年。一部とはいえもう廃車が始まるとは早いものですね。
次回は【運用編】を。