鉄道に限らず新しいモノを導入する前に、試験することはよくありますよね。
2020年に登場したE235系1000番台とE131系。これらの先頭車の電気連結器(電連)は、それまで首都圏のJR車の主流だった1段ではなく2段のものが搭載されています。これも事前に試験とみられる動きがありました。
2017年8月頃、京葉線のE233系のうち、554+F54編成(分割編成)の電連が、1段のものから2段へと交換されました。
電連に合わせ、電連下のスカートも薄いものに交換されました。
工場へ入場する動きは無かったため、京葉区で交換されたと思われます。
しばらく2段で普通に運用された後、2018年5月に1段に戻された上検査入場。検査から出てきたら再び2段式に交換され運用に復帰し、2018年秋〜冬頃に元に戻りました。
当初は換装目的が不明でしたが、2018年9月に総武快速線用E235系の投入が発表。車両のイメージイラストの電連が2段で描かれていたことから、このための試験じゃん!ということになります。E235系で採用するにあたって、事前の試験に抜擢されたのでしょう。
ではなぜここだったのか?
あくまで推測ですが、連結器の試験であるため同じ相手と連結する必要があり、それを満たすのは京葉線のここと中央線のH編成くらいで、たまたま?京葉線になった、というのが考えられます。
ちなみに実際に分割するのは、京葉線が4本(*51〜*54)中1運用、中央線が17本(H43〜H59)中4運用と、どちらもほぼ同じ頻度といえるでしょう。(もし違いがあるなら、なるべく多く分併される方を選んだ、もしくはトラブルに備えて少ない方にしたといえるでしょうが…)
E233系での試験を終え2020年。総武快速線用E235系が、同じような2段の電連を装備し出てきました。ほぼ同時期に登場したE131系も同じ2段の電連を装備していて、今後の新車の標準になるでしょう。
(どちらも営業開始してからあまり撮ってない…)
2段電連のE233系、もう一度見たいなぁ
【参考文献】
・4号者の5号車寄り『ケヨ554+F54編成の電連が二段形に』
・中央線・青梅線E233系運用情報 https://loo-ool.com/rail/c/32/
・ぼくの記憶