どうしようもない大網駅

意外と混む外房線

午前中の上りと、夕方から夜にかけての下りがよく混んでいます。コロナ前の朝ラッシュは都心顔負けの満員電車だったこともありました。

 

混雑対策には両数か本数を増やすことになりますが、前者のネックとなるのが東金線直通列車。

東金線各駅のホームが長くても6両までという制約があるため、最も混む朝ラッシュ時に東金線直通列車が設定できず、東金から千葉方面へは大網での乗り換えを余儀なくされています。それ以外の混雑時間帯は直通列車があり、外房線内の駅から顰蹙を買われがちになっています。

 

両数の方は、先述の東金線直通以外は8両以上がベストでしょう。(個人的な感覚ですが)利用客の多いエリアの境である大網止まりの列車はほとんどなく、ラッシュ時間帯に多少誉田発着がある以外は茂原・上総一ノ宮行きがメインとなっています。

特に混む大網までの改善をするため茂原・上総一ノ宮発着を設定すると、大網から先が輸送力過剰になるのを避けるべく増発を躊躇しているのであれば、"ご利用状況に合わせて"8両か10両の大網発着を設定すれば適正な輸送力になるのでは?

 

とはいかない理由があります。

 

大網駅外房線ホーム(15両対応、相対式2面2線)と東金線ホーム(6両対応、島式1面2線)があり、千葉駅のようにホームが八の字に分岐しています。(かつては千葉駅と同じようにスイッチバックがあり、"プチ千葉駅"と表されることがあります)

 

配線上、千葉方面へは2,4番線で折り返しができ、特に2番線は最大15両までいけるのでそこで折り返せばいい…とはいきません。2番線は下り本線のため上り方向への信号は無く、仮に設置したとしても本線を塞いで折り返しするのは面倒なことになりそう…

では4番線を伸ばして10両くらい止められるようにすればいいのでは?

とは簡単にはいきません。

 

駅の土気寄りに変電所がある関係からか、外房線ホームの永田寄りと、4番線ホームの土気寄りすぐにエアセクションがあります。

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エアセクションにかかる位置には列車を止められません。仮にこのエアセクションを移設するとなるとなかなか大掛かりで面倒なことになってしまいます。

 

では逆側は?

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こちらは東金側。ホーム出てすぐに出発信号機があります。

仮にこちら側でホームを伸ばすとすると、信号機の移設が必要となりなかなか面倒なことになります。

またここはカーブ上に位置しており、昨今のバリアフリーが叫ばれる時代にホームと電車との隙間が広がってしまうカーブのホームを作るのは難しいと思われます。(ホームドア付けろ?とか言われそう…)

つまり、どちらに伸ばすのもいろいろ面倒なことになってしまい、現状の6両しか対応できないことになります。

ちなみに東金線内の福俵・東金、求名は単にホームを伸ばすだけで10両くらいはいけます。成東は0番線は構造上ホームの延長は不可能で、3番線は8両まで対応しています。そもそも東金線をこれ以上増車する必要は無いでしょうが…

 

 

(ソースを発掘できていませんが)何年か前に、大網白里市の議会でホームを伸ばして快速を増やしてほしいという話が持ち上がったところ、JRの回答としては「コスト上難しい」といった趣旨だった、ということがありました。

コロナ禍による利用客減少もあり、このホームを伸ばす意義はますます薄くなっているでしょう。大網駅外房線もこのままかなぁ

 

おまけ

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柵に阻まれている特急6両停止位置。使う気ないやろ

 

検測列車は走る

去る10月20日東金線に検測車が来ました。

 

用事がなかったので見に行こうとしたのですが…良い場所が思いつかなかったので適当にエキチカで。

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下りは逆光なので顔が暗くなってしまいます。

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東金で交換のため、ゆっくり見られるはずでしたが…テストなのか1時なのに高校生が大量にいて目線が痛い😅

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上りの部は順光のため、沿線に出てみることに

。せっかくなら数少ないカーブで…と思ったのが間違いでした😇

この少し奥の直線から側面も陽が当たってたんだろうなぁ

少々残念な結果に終わってしまいました。

 

ところで、検測車のスジはダイヤ改正で変わることがあるのですが、今回は大きく変わりました。

以前は東金線を見てから外房線に向かっていましたが、外房線のダイヤが大きく変わったからか外房線東金線の順に。

また、それまでは往路復路どちらかは求名、他方は東金で定期列車と交換していましたが、今回から上り下りともに東金で交換となっています。

前者の場合、求名で交換するときは東金の1番線を、東金で交換する際は2番線に入ることで東金駅の1,2番線両方の線路を見ていました

しかしどちらも東金で交換となると、(1番線には定期列車がいるため)往復ともに2番線に入ることになり、1番線を見られなくなってしまいます

大網駅の3番線(行き止まりの折り返しホーム)のように検測車が通らないことにするのか、定期列車を2番線に回すのか…?

 

答えは…

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定期列車(13:30発下り成東行き)を2番線に回すことで、検測車を1番線に入れていました。

普段は改札直結の1番線なのに、跨線橋を渡らないといけない2番線に回されて利用客からすると嫌がらせのようですが、、、いろいろ仕方ないところがあるのでしょうか。

 

大規模ダイヤ改正のしわ寄せがこんなところに来るとは。

新車導入に向けて…?

鉄道に限らず新しいモノを導入する前に、試験することはよくありますよね。

 

2020年に登場したE235系1000番台とE131系。これらの先頭車の電気連結器(電連)は、それまで首都圏のJR車の主流だった1段ではなく2段のものが搭載されています。これも事前に試験とみられる動きがありました。

 

2017年8月頃、京葉線E233系のうち、554+F54編成(分割編成)の電連が、1段のものから2段へと交換されました。

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電連に合わせ、電連下のスカートも薄いものに交換されました。

 

工場へ入場する動きは無かったため、京葉区で交換されたと思われます。

しばらく2段で普通に運用された後、2018年5月に1段に戻された上検査入場。検査から出てきたら再び2段式に交換され運用に復帰し、2018年秋〜冬頃に元に戻りました。

 

当初は換装目的が不明でしたが、2018年9月に総武快速線E235系の投入が発表。車両のイメージイラストの電連が2段で描かれていたことから、このための試験じゃん!ということになります。E235系で採用するにあたって、事前の試験に抜擢されたのでしょう。

 

ではなぜここだったのか?

あくまで推測ですが、連結器の試験であるため同じ相手と連結する必要があり、それを満たすのは京葉線のここと中央線のH編成くらいで、たまたま?京葉線になった、というのが考えられます。

ちなみに実際に分割するのは、京葉線が4本(*51〜*54)中1運用、中央線が17本(H43〜H59)中4運用と、どちらもほぼ同じ頻度といえるでしょう。(もし違いがあるなら、なるべく多く分併される方を選んだ、もしくはトラブルに備えて少ない方にしたといえるでしょうが…)

 

E233系での試験を終え2020年。総武快速線E235系が、同じような2段の電連を装備し出てきました。ほぼ同時期に登場したE131系も同じ2段の電連を装備していて、今後の新車の標準になるでしょう。 

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(どちらも営業開始してからあまり撮ってない…)

 

2段電連のE233系、もう一度見たいなぁ

 

 

【参考文献】

・4号者の5号車寄り『ケヨ554+F54編成の電連が二段形に』

https://4gousya.net/forums/post/%e3%82%b1%e3%83%a8554%ef%bc%8bf54%e7%b7%a8%e6%88%90%e3%81%ae%e9%9b%bb%e9%80%a3%e3%81%8c%e4%ba%8c%e6%ae%b5%e5%bd%a2%e3%81%ab

・中央線・青梅線E233系運用情報 https://loo-ool.com/rail/c/32/ 

・ぼくの記憶

 

続・伊豆急に行った209系

今回はこちらの続きを

https://library600m.hatenablog.jp/entry/2021/07/18/074651

 

7月6日に伊豆急に譲渡された209系。

7月下旬に伊豆高原へ現物を見に行ってきました。

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(当然ですが)何も変わらず、甲種輸送された時のままでした。

秋までに2編成譲渡、来年(2021年)春運転開始とのことです。

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定期運用では顔を合わせることのなかったサフィール踊り子と毎日のようにご対面。

 

甲種輸送された時は自動連結器に交換されていましたが、伊豆高原で元の密着連結器+電気連結器に戻されたようです。(電気連結器は使われるのか…??)

 

さて、この伊豆高原に行くまでは普通に電車で行きました。

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JR線内を(元)東急の車両が走っていることで有名な伊東線

行きは熱海発伊東行きというJR完結運用に乗車。半蔵門線によくある東武車の押上行きみたいだなぁ

 

wikiを見てると"JR線を走る車両で唯一のT字ハンドル車"との記述があり、りんかい線(209系相当)や相鉄(E233系相当)など他のJR乗り入れと車両とは異なり完全に"他社"の車両です。

近年の合理化大好きな姿勢からすると、JR車そのものを入れて変わり者を追い出したい、という意図でもあるのでしょうか。知らんけど

とはいえ、今回の2編成だけではJR乗り入れの完全置き換えはできませんが…

 

某千葉の私鉄のように"運用に余裕を持たせ古い車両を安定して動かすため"とかですかね??

 

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なにか変化が起きたらまた行こうかな。遠いけど

 

※これを書いたのは8月上旬で、1ヶ月くらい寝かせていました。あれから下田に疎開されたり、戻ってきたと思ったら4両にされたりと徐々に動きがあるようです。

伊豆急に行った209系

7月6日、かねてよりSNS上で噂されていた209系の伊豆急譲渡が現実となりました。 

f:id:Miyakono:20210707215849j:image 朝7時、10年あまり暮らしてきた幕張車両センターを出る甲種輸送

f:id:Miyakono:20210707220119j:image自動連結器に交換された、反射板が取り付けられた姿

 

朝7時過ぎにEF210-140牽引で幕張を出発、朝ラッシュ時間帯は蘇我で留置、その後9時半過ぎにEF65-2088牽引で京葉線武蔵野線→横浜羽沢、羽沢で数時間止まった後深夜に東海道線伊東線で伊東へ行き、伊東からは自走で伊豆高原に行ったようです。

 

出発直前の幕張では列停が扱われ、一時騒然としていました。

f:id:Miyakono:20210707220334j:image 幕張駅を出発する甲種輸送。隣のE235系はエアセクションに止まってしまいパンタを下げている。

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蘇我では貨物線に入線。ジャカルタ配給を思い出す…

房総209が蘇我駅の貨物線に入ったのは初めて?

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千葉モノレールと顔合わせもこれが最後f:id:Miyakono:20210713195457j:image

京葉線らしいスラブ軌道を行く…

 

さて、今回配給されたのはC609編成で、3月のダイヤ改正で余剰となり運用離脱していた編成でした。これまでの動きはこちらの記事を↓

https://library600m.hatenablog.jp/entry/2021/06/25/233724 

伊豆急には2編成譲渡される、という報道が出たため、もう1編成の譲渡が確実となりました。

その"もう1編成"は何なのか?というと、長らく運用を離脱し習志野区に疎開されているC601編成と思われます。

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この編成は6両の中でも飛び抜けて前回検査が遠く(=次の検査が迫っている)、早くからE131系と引き換えに離脱が予想されていました。

仮に廃車予定であるならば、5月の廃車ラッシュに続いて長野に送られているのが自然ですが、(長野での解体の手が空いている中で)わざわざ残していることを踏まえると、このC601編成が譲渡される可能性が高いでしょう。(ここまで自信満々に言って違ってたら恥ずかしい😖)

 

もう一本離脱していた編成に、C619編成があります。こちらはダイヤ改正以降どこかで習志野疎開、その後C601編成と入れ替えで幕張に帰還、6月中旬に復帰しました。

仮にこの編成が譲渡なら、先述のC601編成を残しておいた理由が消えてしまうわけで、この編成は譲渡されずに残留とみられます。

 

報道では"秋頃までに譲渡"とあり、次回の甲種輸送は9〜10月頃でしょうか。

どんな姿になるのか楽しみですね。

房総からの千葉みなと行き

最近開設された、いろいろ知見を紹介するフォーラムサイトに触発(?)されて少しお話を…

 

【千葉みなとの「折15」停止位置目標】

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京葉線千葉みなと駅には中線があり、優等列車の待避や異常時の折り返しなどに使われていますが、ここには折15 E217系」と書かれた停止位置目標があります。

千葉みなとに限らず、京葉線各駅のホーム有効長は10両のため客扱いは不可能で、「折」の表記より折り返し用とみられます。

ホームの端ではなく中途半端な位置に設置されているのは、編成の後端が蘇我寄り出発信号の近くに来るようにするためでしょうか。(蘇我寄りの出発信号までは距離があり、15両がちょうど入りそうな感じです)

同じように「折11」も設置されています。

 

【209系・211系の幕】

幕張区に所属し房総ローカルに使われている(た)209系・211系の行先表示には、定期運用で存在しない「蘇我」「千葉みなと」が収録されています。また総武快速E235系にも、E217系に無かった「蘇我」表示が収録されています。

 

【千葉みなと折り返し】

この2つを踏まえると、異常時に内房線外房線からの千葉みなと折り返し(ホーム長さ上客扱いできない総武快速蘇我止まりにして回送扱い)が計画されていた、ということが考えられます。

 

現状、蘇我〜千葉間で輸送障害が起きた時は短くとも千葉〜姉ヶ崎/誉田で見合わせ、止まってなくともダイヤ乱れ時には千葉駅のホームが溢れてしまい、ホームに入れない列車が並行する京成線の千葉中央駅付近で足止めを喰らうことがよくあります。

このような場合に京葉線へ流し千葉みなと折り返しができれば、スムーズな折り返しや蘇我までの輸送の確保が期待できますが、実際そのような運用はされていません。

京葉線が乱れた際、房総方面から京葉快速の千葉乗り入れ・折り返しは実施されているので、その逆もできないことは無さそうですが…乗務員や振替輸送の都合など、大人の事情があるのでしょうか。

 

209系の「蘇我」「千葉みなと」表示も、もはやイベントのネタ用になっています。いつの日かこれが実際に使われるようになったら、利用客としてもありがたいのですが…

 

【おまけ】
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2015年春、ドアステッカーが外貼り→内貼りになる過渡期に見られたステッカーが無い状態

 

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この時はE331系の形見が残っていました。後に改良形点字ブロックに交換された際剥がされたのか、現在では見かけなくなってしまいました。

余剰?209系の動き

このブログで何回か話してた通り、2021年3月改正において房総各線、特に内房線外房線の運用が大きく変わり、幕張区の209系のうち6両編成にそれなりの余剰が発生しました。

 

そのうち、4両化で余ったモハユニットを挟んだ3編成30両が長野に送られ早々と解体されてしまいましたが、某雑誌に「40〜50両淘汰される」との記述があり、この通りなら2,3編成が淘汰されることになります。

今回は、その"さらに淘汰されそうな編成"の動きをまとめます。

 

【C601編成】

他の編成より飛び抜けて検査期限が近く、廃車が有力視されていました。

ダイヤ改正後しばらく運用に入っていましたが、いつのまにか離脱し幕張区の津田沼寄りにしばらく放置、5月26日に後述のC619編成と入れ替わりで習志野電車区疎開され、現在(6月下旬)に至っています。

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クハ208のガラスフィルムが緑色がチャーミングな同編成。残ってほしかった。

 

【C609編成】

詳しい離脱時期は不明ですが、C601編成と並んで幕張区の幕張本郷駅からよく見えるところに留置されていました。

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編成は異なりますがこの線に留置されていました。

この留置線、写真のように離脱している編成の置き場として使われることもあれば、普通に使う編成が置かれることもあり、必ずしも離脱した、とは言えないところです。

 

このまま👋かなー?と思われていましたが、5月下旬に突如復帰

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したものの長くは続かず、現在は離脱し幕張区に留置されています。

 

【C619編成】

この編成は、いつの間にか習志野電車区疎開されていました。(SNS上の目撃によると3月下旬〜4月頭のようです)

C601同様このまま廃車かな?と思われていましたが、5月26日に先述のC601編成と入れ替わりで幕張に戻り、6月14日の夜から運用に復帰しました。

復帰が長く続かなかったC609編成と異なり、東金ループ→北総巡業→東金ループ(2回目)と継続して運用に入っていて、執筆日現在(6月25日)も元気に?走っています。

なおこの文(の一部)はC619編成の車内で書いているとか。ちょうど来たもんで…

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数年前の台風の時、倒竹にぶつかった時のヘコみが特徴的な編成

 

【怪しい噂】

SNS上で話題になっていた、伊豆急に行くというウワサ

本当かは分かりませんが、もし実現したらどうなるのでしょうか。楽しみですね。

個人的には「甲種輸送」を見てみたいなと。

現地での使われ方(8000系の一部置き換えなのか、リゾート列車になるのか?)も気になるところです。

 

どうなるのでしょうかね